予想に反しての撃ち合い
前節のRENOFA戦をスコアレスドローで終え、下位との差がさらに縮まった状況で行われた2週間ぶりのリーグ戦、鳴門でのVORTIS戦は互いにこれまでの失点が少ないこともあって、ロースコアが予想されたものの、その予想に反して前半からゴールの応酬となった。
序盤から攻勢に出ていたJEFはCKからの折り返しを大地がジャンプしながら右足で合わせて先制。これで幸先よくゲームを進められるかと思いきや、DFラインでのパス回しでミスを誘発されてミドルをぶち込まれると、さらにはロングボールを裏に入れられたところを渡にDF2人が翻弄されて逆転を許してしまうというミスがらみの失点が続いた。相手の守備の堅さを考えるとかなり厳しいと思えたが、今度は相手のDFラインでのパスミスを大地が掻っ攫い、前を走った呉屋にパス。呉屋が相手に囲まれるもミドルレンジから左足を振りぬく。ボールがアウトにかかったことでGKの手が届かず、ネットに突き刺さり前半で追いついた。自らのゴールに対して喜ばず、さらに神経を研ぎ澄ましたような目つきの呉屋。かつてのトップスコアラー復活の予感か。前半は2-2で折り返した。
後半、60分過ぎにカルリと和樹を投入。ここ数戦、対策されてしまいなかなか持ち味を出せていない和樹だったが、ついにそれを破る瞬間が。大輔からのハイボールを相手DFがトラップミスをすると即座に反応。GKとの1対1を躱して、バランスを崩しながらも放ったシュートが無人のゴールに吸い込まれ、ついに逆転!決まった瞬間、ピッチの誰ともセレブレーションせずに一目散に向かった先は小林監督。まるでゴールを決めた子どもが自分の親に向かっていくような無邪気な感じで抱き着いた。
これであとは試合を決めにいくだけ…であったが、相手も長身のDFを入れていたことでセットプレーで再度追いつかれてしまう。まだ時間がある、さあここからまた…と思ったところでエドゥが相手選手の首を絞めるような行為で一発退場。もしかしたら何か酷いことを言われたのかもしれないが、チームとしてはあまりにも痛い退場劇にディフェンシブにならざるを得ず、3バックに変更。相手も一人多いことで最後は危うい場面も多かったが、何とか3-3のドローで終えた。
これでリーグ戦の一回り目が終了。Hollyhockに勝ち点で追いつかれてしまったが得失点差でまだ首位はキープできている。正直、今年はここまでいい結果になると思っていなかったので、個人的には上出来だと思う。勝ち点は縮められてしまったが、そんなに出来過ぎた結果になるとも思っていなかったので、これからの後半戦、どれだけ試合を簡単に落とさないことがカギになってくるだろう。
エドゥはたぶん数試合の出場停止だろう。非常に痛いのは間違いないが、横山や品田、祐介、ボランチも可能な前にも期待したい。